Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪


「え、そうなんですか」


フレッドは肩をすくめた。


「なるほどね」


呟きにニコラスは胡散臭げにケビンを見上げた。


ケビンはトンッとある記事を指差す。


“ミス レイカ・ミヤウチは日本の由緒正しき旧貴族の末裔であり、その祖父はスペインの大貴族ウルゴイティ家の当主である。ウルゴイティ家においては現在、正統な後継者がおらず、この結婚によりサトシ・ダバリードが爵位を継ぐ可能性も出てきた”


「へえ~、そうだったんですね~」
「可能性はないけどな」
「どうしてですか。
 ケビンはすぐ、物事を悪く見るんですから」
「悪く見ると言うんだったら」


ケビンは意地悪く笑った。
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