Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪


「ヨーロッパにあってアメリカに無いものって、な~んだ?」


ニコラスは数秒間、押し黙った。


「王室、ですか?」
「あたり。
 王と貴族。
 だから憧れは強い。
 なぜ彼女が選ばれたか、振られた女たちは納得できそうだな。
 ダバリード家は金と権力で、貴族の称号を手に入れた」
「でもそれは・・・。
 たまたま恋に落ちた相手の背景がそうだっただけで・・」


ニコラスの語尾が不安そうに消えて、沈黙が落ちた。
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