隣の席のキミへ…


暗闇から出てきたあたしは目を細めた。

きっと総悟も細めただろう。

凄くまぶしかったから。



「お疲れさーん♪2人とも。楽しかった?」

先生がニッコリ笑って言ってきた。

『すっげー楽しかったよ!もう一回回りたいぐらいっ!!』

総悟とハモってしまった。

こんな長い文をハモるのなんてなかなかないだろ……。


そう思いながらも嬉しかった。


「あっ、真似するなよ!!」
「総悟が真似したんじゃん!!」

「はいはい!!もういいから!!お前ら本当に仲良いなぁ」

『誰がこんな奴とっ!!』
ってまたハモってるし…。

「はいはい。あっ、お前らもう離していいんだぞ?」

先生がニヤニヤしながら言ってくる。

「は?何が?」

あたしは少しイラッとして言った。

「手!!」


‥手……………?
手…………。

あ゛ぁぁぁぁぁぁぁ!!


あたしたちは手を握ったままずっといたのだ。



い゛や゛ぁぁ゛ぁぁぁ……………!!!

ありえない…………。




< 40 / 62 >

この作品をシェア

pagetop