シンデレラの落とし物
いまの言葉、深い意味があるの?
美雪は自分の耳を疑った。
発言した本人も、己の発した言葉に衝撃を受けているのか、つかの間唖然とした。
「そろそろ暗くなる時間になってきてる。女性ひとりの単独行動は危険だよ。だいたいここまで連れてきたのはオレだから。ああ、心配しなくていいよ」
「え?」
「人妻は喰わないから。全く興味ないね」
我に返った秋にはまだ相手を気遣う余裕もなく、不機嫌さをあらわに言葉を吐き出す。その遠慮ない発言にさすがの美雪もカチンときた。
「そうね。わたしも詩音くんが相手じゃないんだから全く問題ないわ!」
まさに売り言葉に買い言葉。
背中を向け、片方のベッドに荷物を置いた秋から舌打ちとともに、また詩音かよ、と忌々しそうな呟きが聞こえてきた。
「詩音だって人妻には興味ないと思うけど」
「人妻だった、よ!」
いうつもりなんてなかったのに、腹が立ってそう切り返していた。
「じゃあ、バツイチなの?」
思いもよらなかった衝撃の発言に、振り返った秋が動きを止め、まじまじと美雪を見る。
美雪は自分の耳を疑った。
発言した本人も、己の発した言葉に衝撃を受けているのか、つかの間唖然とした。
「そろそろ暗くなる時間になってきてる。女性ひとりの単独行動は危険だよ。だいたいここまで連れてきたのはオレだから。ああ、心配しなくていいよ」
「え?」
「人妻は喰わないから。全く興味ないね」
我に返った秋にはまだ相手を気遣う余裕もなく、不機嫌さをあらわに言葉を吐き出す。その遠慮ない発言にさすがの美雪もカチンときた。
「そうね。わたしも詩音くんが相手じゃないんだから全く問題ないわ!」
まさに売り言葉に買い言葉。
背中を向け、片方のベッドに荷物を置いた秋から舌打ちとともに、また詩音かよ、と忌々しそうな呟きが聞こえてきた。
「詩音だって人妻には興味ないと思うけど」
「人妻だった、よ!」
いうつもりなんてなかったのに、腹が立ってそう切り返していた。
「じゃあ、バツイチなの?」
思いもよらなかった衝撃の発言に、振り返った秋が動きを止め、まじまじと美雪を見る。