予想外の恋愛





その女、沖野ナギサと付き合うことになったのは先日のこと。

付き合ってからも相変わらずくだらない言い合いばかりの俺たちは、もうそれさえもちょっとした愛情表現になっている。




「朝田さん朝田さん」



日曜日。

俺の家に遊びに来ているナギサが声をかけてきた。



「なんだ」

「今ね、マチからメールが来たんだけど」



本田マチ。
ナギサの学生時代からの友人であるらしいそいつは、何を考えているかわからない、というのが俺からみた印象だ。



「うちのカフェで中島さんと遭遇したんだって!ね、私達も行ってみない?」



へえ、中島と本田マチが。

…そういえば、あの二人はどこか似ているところがある。
人の気持ちを見透かすような性格とか。



「別にいいけど…お前休みの日まで職場に行ってだるくないのかよ」

「え?全然。あそこは職場である前にカフェだもん。はい、そうと決まれば出掛ける準備してくださーい」



…くそ、かわいいな。
しょうがねえから行ってやるか。





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