蒼空
ガタンゴトン…ガタンゴトン…

電車の中でも、私はずっと青空の写真を眺めていた。

「きらり、どーしたの?さっきからずっと、あの空の写真ばっかり見てるけど?」

「うん…、なんか本当にキレイだなぁーって。久しぶりに、こういうので感動したよ~」

「でも、あの空ってそんなに感動するほどキレイだった?」

「うん、私の中ではね!」

確かにそれは自分でも思っていた。
あのさっき見た空って、そこまでキレイだったのかなって…。
あれぐらいの空なら、なんか見たことあるかもなって…。
だけど、不思議なことに今凄くあの空に感動している。
ごく普通の空だったはずなのに、どうしてなんだろう。

この時はまだ、わからなかった。
私がどうして、あの空に感動したのか。
どうして、あんなにもキレイって思ったのか。
わからなかった。

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