クールな彼の溺愛注意報
「紫乃、ちゃんと『わかった』って了承してくれたでしょ?」
「だって、てっきり小学生くらいかと思ってて……!」
「やだ~。そんなことひと言も言ってないじゃない」
言ってないけど! でも!
でも同年代だとも言ってくれなかったじゃん!
しかもよりによってうちの高校の、さらに人気ナンバー1の王子さまだなんて……!
部屋の整理で2階にいる二宮くんを思い出して、あたしはぶんぶんと頭を振った。
「お母さん、あたしたち高校生だよ!? さすがにだめだと思う!」
「でももうOKしちゃったし。葵衣くんは家事なんてできないし、しょうがないよ」
「し、しょうがないって……!」
しょうがない、で済ませられる問題なの!?
こんなの絶対まちがってるよ!
いくらおちゃめなお母さんでも許容されません!