クールな彼の溺愛注意報
どうしたんだろうと疑問に思ったあたしを、葵衣がなぜかゆっくりと見た。
「紫乃」
「ん?」
「……紫乃って、誕生日いつ?」
誕生日……?
なんでいま?
このタイミングで聞くことなの?
おそるおそるたずねてきた葵衣に首をかしげつつ、「9月2日だよ」と返答する。
まだ2ヶ月以上先だ。
葵衣はあたしの答えに目を見開き、あせったようにすぐに立ち上がった。
そしてスマホを耳にあてたまま、歩いていってしまう。
気づいた柊木くんが、屋上を出ていった葵衣を目で追った。