君だけに、そっとI love you.
可愛い一人娘の身に何が起きたのかと気になり凄く心配そうな表情の掬恵の父親。
「掬恵、お父さんも一緒に話を聞こうか……?力になれることがあったら、お父さんは何でもする」
掬恵は父親の顔をチラッと見た後、モジモジしながら話を始める。
「自分の体がどうして、こんなにも変化をしてしまったのか……、ちょっと自分でもわからなくて……」
掬恵の話を聞き、ますますギョッとした顔つきの掬恵の母親が口を挟む。
「お父さん、……とにかく、今日は今から会社へ行ってちょうだい。掬恵の話は母親の私がちゃんと責任を持って聞くから。心配をしないで、ね……」
後ろ髪を引かれる思いで掬恵の父親は「そうかぁ、じゃあ。では、行ってきます……」と玄関のドアを静かに閉めて会社へ向かった。