最も危険な  ルームシェア
「じゃ、僕はもう休むから。」

「お疲れさまです。」

「おやすみ。」

「おやすみなさい。」

変な感じだった。

住まいを替えたのに新鮮さがなかった。

家でも会社でも滝野さんがそばにいるからだろうか。

慣れは怖い。

私はだらしなくならないように気を引き締めた。

翌朝起きたら

ちょうど滝野さんが玄関から出ていくところだった。

いつもこんなに早く出勤するのだろうか。

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