恋は盲目 Ⅱ 〜心を見せて〜

硬直している奈々を急かしロッカールー

ムを後にした。


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コンフォルト



いつ来るかわからない藤原さんを待てな

くてテーブル席について奈々と飲み始め

た。


今日の私は、完全に飲むペースが早い。


好きな人に愛されている奈々。

でも、自信が持てないからなのか今だに

不安顔の奈々にイライラしてきた。


「奈々、聞いてるの?」

「聞こえてる。もう、声が大きいから…

…『声のボリューム落として』」


「拓海、お前マジすごいな〜」


聞こえてきた声に耳を疑った。

なぜ、ここに雅樹がいるの⁇


それに、なにもなかったように平気な顔

で隣に座るの⁈


(隣に座らないでよ。)


「ど、どうしているの⁇」

「会いたかったから……」

微笑む雅樹。


今まで見たことのない真剣な眼差しで見

つめられて鼓動が高鳴る。


会いたかったってなに⁇

昨日、ごめんって言って振ったわよね。

どういうこと⁇


私の心を放置したまま雅樹は、拓海さん

をからかい楽しんでいる。


「お前、マジうざい」


ビールを一気に飲みテーブルの上に乱暴

にグラスを置く藤原さん。


「何、怒ってるのお前⁈」


「別に…お前に話ことなんてないから」


酔いも一気に冷めた私は、雅樹と一緒に

藤原さんを煽る。


奈々の気持ちを代弁するように…


すると慌てる奈々と冷やかす雅樹に軽く

蹴りを入れる拓海さん。


奈々の耳元でなにか囁いく拓海さん。


「…………」


驚き真っ赤な顔の奈々は横の拓海を見る

と奈々の唇に拓海さんはキスをして、放

心状態の奈々の手を取り立ち上がる。


「早希ちゃん、奈々連れて帰るからこい

つよろしく」


雅樹を顎で指し、奈々の手を握り出て行

く藤原さん。


(いいな〜)

ため息を吐く。


雅樹と2人きりになってしまったことに

気づいて距離を取ろうとした。

「逃げるな…」


逃げようとしたことに怒ったのか声がい

つもと違い高圧的だ。


なぜか萎縮してしまう。

なんで私が……


「ゆっくり話がしたい」

雅樹の声色が優しく変わる。


でも、なにを話すの⁈

「話す必要ないわよ。昨日のあれは忘れ

て…」
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