近距離ロマンス
こんな時間に見えるんだったら、流れ星は珍しいものなんかじゃない。
星降る時間は今じゃない。
すべてが松本と体験できたらいいのに。
流れ星を見るのも、松本がとなりにいてくれたらいい。
でも深夜に、あたしは松本のとなりにいることなんてないと思うから。
きっとむり。
「てゆーかテスト何ミスったの。なしてあんなテンション落ちてたの」
「あぁー…。ほんと吹っ飛んでたよ、カラオケのおかげで」
「うん」
聞きたいことはそれじゃない。
話をそらしたいあたしは、松本の真剣さに苦笑い。