【完】復讐の元姫



父親はそれなりに大きい会社につとめていて、役職も大きかった。



だからこそ、少しの贅沢はさせてもらってきたから。



だけど。



母親が出ていくとき、俺に一言言ったんだ。



「あたしは、あんたが世界で1番嫌い」



昔から、そうだった。



俺は頭もそこまで良くなかったし。



友達と仲良くしてたと思っても、すぐケンカになる。




しかもなぜか、全て俺が悪いことになる。



父親とケンカしても、母親は父親の味方。



母親とケンカしても、父親は母親の味方。



誰も、俺の味方にはなってくれなかった。



だから。



“何も出来ない”自分が、嫌いだった。



アイツ等と、出会ってからもずっと。



< 100 / 392 >

この作品をシェア

pagetop