【完】復讐の元姫
そこに。
「麗くん……!」
梨緒と時雨が駆け付けた。
でも、この部屋の様子はあからさまにおかしかった。
「どう、したの?」
不安そうに尋ねてくる梨緒。
そして、口を開いたのは凌。
「シオが俺等を裏切ったって」
2回目かよ、っていう凌の言葉に。
梨緒はただただ、汐乃を見つめて。
「……シオが言ったのか?」
「そうじゃねぇけど、俺等が踊らされてるっつったら、シオしか当てはまらないだろ」
もう、汐乃は何も言わない。
「シオ」
時雨が、シオに駆け寄って。