【完】復讐の元姫



「麗はなんらかの事情を知ってるはずだ。

それに、お前はもう麗と仲直りしてんだろ」



「……うん」



「じゃあ、アイツはターゲットから外れる」



復讐のな、と言った時雨は。



「どうする?シオ。

お前、奈々に復讐しなくていいのか?」



「、」



「アイツはもう、十分復讐出来るぐらいにひどいことしてんだ」




奈々に、復讐?



「まぁ、危ないことはしちゃダメだけどね」



「お前が龍錬花の姫に戻ったら、アイツへの復讐になるんじゃねぇの?」



私が、姫に戻るの?



「どうする?奈々」



やるか?と、聞かれたとき。



「……うん。もちろん」



そう答えてしまった私はきっと。



自分のことしか、考えてなかったんだと思う。



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