【完】復讐の元姫



「条、件?」



「……絶対に、シオを連れてくること」



こんな、の。



卑怯だとは思うけれど。



「……麗はね、きっとあの子を護ると思うんだ。

だから、麗は戦力から抜ける」



麗が指示をするように、作戦を立てていたけど。



あの子がいるなら、麗はきっとシオの傍を離れない。



だから、麗はあの子に近づく敵しか倒さない。




「それでも、戦えるよね?」



──このとき。



こんな質問をした俺が、もしかすると。



「もちろんじゃないっすか」



「俺等も戦います…!」



「そのために、集まってるんですから!」



1番、酷だったのかもしれない。



【沙和sideend】
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