キラキラ〜不良な君に恋してる〜
とても、お似合いな二人だと思った。
女の人は、私より年上、きっと洋介と同じぐらいの人だろう。
小柄な彼女は、肩くらいまでの猫っ毛な、ナチュラルメイクの女の人。
歩き方や手の動きなんかもとてもおしとやかで“女性”って感じの人だ。
もしかして、もしかしなくても、彼女だ。
だって、とてもお似合いで、幸せそうに笑いあってる。
ああ、やっぱりあたし、からかわれてただけだったんだ。
「梨奈、どうした―?ん?誰、あのイケメン」
「…あたしが、気になってた人」
「なに、梨奈あんた恋してたの!?恋する乙女!マジ!?」
由香はそう言ってキャッキャ笑う。
違う、あたしそんな風に面白がられたいわけじゃない。
「ごめん、あたし帰る」
由香の返事も聞かず踵を返して走り出す。
ごめん。
あたしだって、たぶん由香が恋とかしちゃってたら、今みたいにからかって盛り上げようとしてた。
だって、今までずっとそうだったし。
恋とか、かっこ笑いって思ってたし。
だって、本気の恋なんてしたことなかった。
そうだ、あたし恋なんてしてこなかった。