しろっぷ
「これは関係ない。それより真紀はどうなの?」
「どうって例の彼氏ちゃんのこと?」
 そう聞かれた真紀はゆかりに負けないくらいのニヤけた顔になり、会社前でゆかりを抱きしめた。
「もうー、ゆかりはいやらしいな〜」
「て、痛い。その調子だとまた年下?年下はやめろって私に散々言っておいて」
「一つ下はギリギリです〜♪」
 と、真紀は幸せなのか抱きしめる力が更に強くなり、ゆかりを圧迫。
 ゆかりは何とかそれを払いのけようとするが、真紀の幸せなパワー(?)に敵わない。
「わかったわかった。早く離して」
「はいはい。あ、そうだ。ゆかり今日ヒマ?」
「今日?大丈夫だと思うけど」
「ゆかりがまだ幸せを掴めていないから、私に『しろっぷ』を教えてくれた人を紹介してあげる」
「教えてくれた人を?」
「その人の言うとおりにしたら上手くいくかもしれないじゃない?空いてるなら連絡しておくね」
「い、いいよ別・・・」
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