しろっぷ
 その結果、ゆかりと真紀は見事勝ち残り、先ほどゆかりに声を掛けて来た同僚の一人が行けないハメに。

 でも、随分前の話だし・・・いや、後で聞いた話だけど、あの合コンに賭けていたらしいし。
 もう一度字を見ればその子の字かどうかわかるんだけど。

 先ほどの手紙は貴人の背広のポケットに仕舞われ、誰の字か今は確認出来ない。
「ゆかり?」
「え?」
「どうした?オレの顔に何かついてるか?」
「あ、いや・・・」
「まさかまたこれがほしいのか?」
 貴人は軽く笑いながら、人差し指で唇を指す。
「あ、いや・・・」
「ほらしっかりしろ。今日は引越し祝いもするからな」
 車は高速に入り、貴人の足はアクセスを強く踏んだ。
 それから20分ほどで高速を降り、どうやら辺りは会社のビルが立ち並ぶ場所に向かっていたのがわかった。
「まずは『カナモリ・コーポレーション』の社長に会うぞ」
「それって・・・」
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