しろっぷ
　ゆかりはまたお手洗いに行くことを伝え、先ほどと同じ個室でメッセージを確認。
　相手はやはり司からで、中には時間と場所が書いてあり、こういった服装をしているなどが書かれていた。

　どうも話が上手すぎる。
　こんなこと現実に起きるはずがない・・・・・そうか夢か。

　けれど、指はそれとは反対に行くとメッセージを送り、我に返った時には送信されていた。
　ま、まあ夢だから騙されても。
　そう自身に言い聞かせ、そのまま個室を出ようとするが、万が一来たらどうしようという不安が生まれた。
「落ち着け、落ち着けゆかり。よく考えてみなさい。あんな可愛い子が私のとこに来るとか少女漫画じゃあるまいし。仮に来たからってお付き合・・・」
　すると、ゆかりの頭の中には司と映画に出てきそうな並木道を歩いているビジョンが浮かぶ。
　妄想の中のゆかりと司は仲良く手を繋いでいて、現実のゆかりは不気味にニヤニヤしていた。
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