しろっぷ
 ま、まだ何かするの〜〜。
 もう帰りたいよ〜。

 心身ともにボロボロだったので、泣き出しそうになっていたゆかりを見て、車に乗っていた貴人は顔を出した。
「何してる?早く乗れ」
「・・・・・」
 断っても無駄だと感じたゆかりは、後部座席に荷物を置き、無言のまま乗車。
 そして、車はアラウンドアフリーの駐車場を出ると車は会社のある方角へ。

 まさか今から仕事?
 もう疲れた帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい!!

 そう何度もワガママを心の中で繰り返すが、その思いとは裏腹に車は目的地へ走る。
 と、ゆかりはあることに気づいた。
「社長、会社過ぎましたよ?」
「いいんだこっちで。それから二人の時は貴人と呼べ、いいな?」
「社長を名前で呼ぶのは・・・」

 どんだけこいつは馴れ馴れしいの?

 そう思っていた矢先、車は突然路肩に停まり、貴人はハザードランプをつけた。
< 79 / 306 >

この作品をシェア

pagetop