しろっぷ
 そんなこんなで手続きは着々と進み、いつの間にか部屋に夕日が差し込んでいた。
「今日はこの辺になります。一週間前後ほどでご引越しが可能となりますので、その時は私が連絡します」
「だ、そうだ。ゆかり、引っ越す準備をしておけよ」
「は、はい・・・」
 勢いで決めてしまったことにゆかりは後悔しつつも、新しい新居に移り住むことに喜んだ。
 その後、三人は部屋を出て一階まで降り、大幹建築があるビルまで一緒に歩いた。
「それではお二方、本日は誠にありがとうございました」
 新田は深々と頭を下げると店の中へと入って行き、ゆかりと貴人は車が停めてある駐車場まで歩く。
 するとまたもや貴人は足早に車に乗り、ゆかりも少し遅れて中へ。
「それじゃあ次」
「またですか?」
「次で最後。お楽しみはその後でな」

 それって・・・。

 それを聞く前に車は発進を始め、エンジン音で気づかなかったが、ゆかりの心臓の鼓動は早くなっていた。
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