歩道橋で会おうね。







だからだと思う。






愛しい彼を、

見つけられたのは――――…。





「ハルキくん…」




声をかけると、彼はゆっくり振り向いた。

そして目を大きく見開く。



踵を返し、下りて行こうとしたので、思わず引き止める。



「待ってよハルキくん!
何で行くの!?」






「…アオ……」

「行かないでよハルキくん。
私の気持ち、知っているくせに」

「……」

「私ね、





ハルキくんが、好き」





病室では言ったし、ハルキくんは聞いていた。

でも、ちゃんと目を見て言いたかったんだ。






< 245 / 259 >

この作品をシェア

pagetop