The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
アヤの注文がわからないから、海産物の選択は俊哉に任せている。




海沿いの町に住んだ事のない私。


この市場のように沢山の魚が生きながらに陳列されている様は珍しく、どのコーナーを見ていてもとても興味深いものに思えた。




目の前にはトゲトゲの黒い殻が付いたままの雲丹が、白い発泡スチロール製の白い箱の中に溢れんばかりに入れられている。


それらは箱の中に満たされた海水に浸かりながら静かに動き、まだしっかりと生きていた。
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