鳥籠の底は朱い道
 もう朱道は無差別である。
それは百もの死体を作り上げた時に証明されているのだが、この森にいる時でも無差別は変わらない。
一言で朱道は殺人鬼、いや人に関わらず生き物を殺す様は殺戮マシーンである。
こんな楽しそうに生き物を殺すのは、すでに救いようのない世界に入っている。
こんな朱道がもし大都会に足を運んだのなら、その場所の地面が赤であることが当たり前になるだろう。
唯一、こんな朱道の暴走を止められる存在は黒馬であるが、一切の制御をしようとはしない。こんな状態で朱道は飽きるまで生き物を殺し続けるのだろうか。

――誰でもいいからこんな朱道の暴走を止める者はいないのだろうか。しかしそんなものが現れようとも朱道の目の前に立てば即殺される。
朱道を救えるものはいない……。
それがこの鳥籠の常識と化しているから。
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