本気の偽りの恋。

んで、今涼くんの教室の近くまで来た。

「沙那、行って来い!(笑)」

「っ、ちょっ!わっ!」

真奈に押されて涼くんの教室の廊下に
出て行ってしまった。

すると、その声に気付いたのか
涼くんが

「あ、先輩、一年の教室になんかようですか?」

涼くんはニコニコしながらこっちに
歩いてきた。

そういえば…昨日、見られてしまったんだった。。。

「り、涼くん、昨日はごめんね。ほんとに
ごめんなさい。」

私が謝ると涼くんは

「なんのことっすか?俺、頭悪いから
覚えてないっすよー!(笑)」

すごく優しかった。こんなにいい人を
傷付けてしまうなんて考えてもいなかった。
そして、それを見ていた人がいたなんて、
全く気付かなかった。

「涼くんちょっと話そうよ」

私にしては大胆なアピールだったと思う。
すごく積極的だった…はず。

「涼くんさ、部活、何してんの?」

「俺は、野球っすよ!俺、プロなりたいんす!!!」

「へー!いいねえ、野球少年。
じゃぁ、毎日自主練とかしてるんだ!」

「はい!妹も野球してるんすよ。
あ、中2だけど。」

「女の子で野球!かっこいいねえ。」

「…やっぱ、笑顔っていいっすね」

「ん?」

「先輩、笑ってたほうがいいっすよ!」

ドキッ

「りょ、涼くんがそんなふうに言うなら
笑わなーい♬(笑)」

そう言って私は笑った。

すごく幸せだった。
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