本気の偽りの恋。


あいつに言われたあと

ずっと涙をこらえていた。


そしたら、真奈が黙って
ずっとついてくる。

私は不思議に思って

「真奈?なあに?」

そう聞くと、真奈は
悲しそうに微笑んで

「沙那が私に言ってくれたじゃん。
ずっと前、部活で悩んでる人がいるから
どうすればいい?ッて聞いた時、


声をかけるだけが助けじゃなくて
ただ、側にいるだけでも心の支えに
なれるんだよ。

って、

だから、今私は沙那の隣にいるの。」

そういえば、ずっと前に言った気がする。

「…ッ、ウッ……ウエッ……」

私は泣き崩れた。

だんだん周りが暗くなってきて
呼吸も苦しくなってきた。

このまま死ぬのかな。

もう、楽になりたい。
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