青空の下に ~ 私たちの1ページ ~
第1章 届かない思い



今は春。




桜は散って、きれいな芝桜があちこちに咲き誇っている。





花はどうして、散っては咲き、散っては咲くのを何度も繰り返せるのだろう。





桜は、冬にはもう花も葉も散って何も残っていないのになぜ美しいのだろうか。





それは、またたくさんの花をつけ堂々とたっているからだろうか。





それが、もう花をつけなくなってしまうと美しく見えないのだろうか。




―――――――――――――― … …






「ふぁ~あ。眠いなぁまた学校か。」



私は、パンを口にくわえ、玄関をでた。




空は青く澄みわり、白い雲が少しだけ浮かんでいた。


やっぱり、空がキレイだと気分も和むなぁ。




私は 水沢 雪(みずさわ ゆき)
高校1年




「ゆーきー!」



後から、ふいに名前を呼ばれて振り向いた。




そこにいたのは、いつめんであって親友の
龍川 美果(たつかわ みか)




美果は、私の話を嫌がらず聞いてくれる優しい人。


それに、ノリもよくて面白いんだ。




「おお、美果じゃん!」



美果はにっこりと笑った。


そのあと、恥ずかしそうな顔をしてうつむいた。




「実はね…?優斗と付き合ってるんだ。」




私は一瞬驚いたけど、すごく嬉しく思った。



「どっちから~?」



「んー…私から//」



「みかぁ~やるなぁ~」



「もお私の話はいいから、学校行くよ」



「恥ずかしがりやさんですな」



美果、すっごく可愛くみえたな。

彼氏出来るのは普通だよね。

私達、高校生だもんね。



学校までもう少し、というところで美果は聞いてきた。



「雪はさ?好きな人…いないの?」




好きな人か。私の好きな人って誰なんだろ。



皆が中学生の頃から付き合ってるのを見て、私はいつも疑問に思っていた。



「いないかなー」



「そっか!」



これを、さかいに何故か沈黙が続いてしまった。

このまま、学校についた私達は同じクラスに入った。



「おはよー!」



私は、いつめんに挨拶をした。



「雪、おはよ!」




この人は、中山 晴輝 (なかやま はるき)




晴輝は、サッカー部で運動神経がすごくいい。

晴輝も、私の話を聞いてくれる優しい人なんだ。




「おっはよー」



この人は、美果の彼氏の
仲嶋 優斗 (なかじま ゆうと)




優斗は、ムードメーカー。

あと、晴輝と一緒のサッカー部。

面白くて、美果とお似合いさんだね。




「おはよっ雪」





この子は、花崎 沙羅(はなさき さら)



いつめんの盛り上げやく。


いっつも可笑しいことを言って盛り上げてくれるんだよね。




「あれ?陽は?」
私が聞くと、沙羅が答えた。




「陽は、今日熱だって。」




「陽が熱とか、珍しいね。」




陽っていうのは、岡田 陽(おかだ よう)




陽も、いつめんなんだけど…今日は学校休みみたいしい 笑



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