青空の下に ~ 私たちの1ページ ~
晴輝side
俺は、雪がフラフラしてるのを心配になって、雪のあとをつけていた。
そしたら、雪が急にふらついて健汰の方に倒れるんだもん。
黙って、2人が抱き合ってるところみてられるかよ。
俺は、雪の身体を健汰から引き離し自分の身体に寄せていた。
「何だよ晴輝」
健汰は、怒った様子で俺を睨んでいる。
「あのさ、晴輝。俺が何しようが俺の勝手だろ?晴輝のものじゃねぇんだから」
俺は、返す言葉もなく黙っていた。
「じゃあ、俺は仕事なんで」
そう言い、健汰は仕事に戻った。
健汰の言ってることは正しい。
「晴輝…?ごめんね?」
俺の腕の中にいる雪が、俺を心配そうに見上げながら謝ってきた。
「なんで謝るんだよ」
「私のせいで、晴輝と健汰がケンカしたから」
悲しい顔をして雪は言う。
「私がフラフラしてるのにどっか行ったから…」
ばかかこいつは。
フラフラしてるのにどっか行ったから怒ってたわけじゃねぇし。
「ちげーよ。とりあえず、皆のところ戻ろ?」
「うん」
俺らは、部屋に戻った。
「みんなー!ごめん!雪具合悪いみたいだから、俺送ってく!」
「まじで?雪大丈夫?」
美果が不安そうに聞いた。
「なんか熱あるみたいだから、とりま送ってくるから」
「ごめんね、みんな」
雪は顔を真っ赤にしながら、言った。
相当、熱があるみたいだ。
こんなになるまで、自分の体調が悪いのを気づかなかった雪はすごいと思う。