たった一人の甘々王子さま
「俺も、優樹の傍にいたいよ。いつまでも。たとえ、子供が出来てもね」
優樹の肩を抱き思いを伝える。
「今も大切だけど.......来年も、5年後も10年後もいつまでも、今この気持ちを大切に
相手を思いやることを忘れずに過ごしていきたいよね」
優樹も小さく頷いた。
「色々な思いがあるなかで、やっぱり大切なのは感謝の気持ちを忘れないことかな。優樹のことが大切なら感謝することはあっても悲しませるようなことはしたくないしね。」
だから、
と、浩司は言葉を続ける。
「遠慮せずに、何でも言い合える関係、お互いを認めあって更に成長できるように支え合える関係を作っていきたいね」
キュッと優樹を抱き締めて
「ま、結婚式もすんだ日のお風呂で言うことでもないかな?」
なんておどけて見せる。
肌と肌を合わせて本音で語り合うことって本当は難しい。
好きな人だからこそ言えないこともあるし。
「浩司は、やっぱり凄いね。」
「優樹よりもお兄さんだからね」
二人、見つめ合って微笑む。
皆の前で誓いをたてたのにもう一回言わずにいられない。
「浩司が大好きだよ。ずっと傍にいさせてね」
「俺も優樹を愛してるよ。嫌だっていっても離してあげないよ」
たった二人の誓いの言葉は誰の耳にも聞こえてはいないが構わない。
等の本人たちが身に染みて感じていればいいのだから。
「浩司ってさ、いっつも優しいよね」
「それは優樹だからだよ。優樹にしか優しくしないよ」
「そんなこと言うと、ずーっと甘えっぱなしだよ?」
「優樹のことならすべて受け止めるよ。甘えていいのは俺だけだからね」