病愛。【完】
恭平side





俺が綾香の部屋に入ると。





俺の目に映ったのは綾香と真。





姉弟同士で抱き合ってるところだった…





俺の頭の中は一瞬で真っ白になった。






一体どういうことなのかわからなかった。






……けれど。




体が勝手に動いていた。





俺は綾香と真を引き離していた。






「恭平!!」





愛らしい綾香の声。





けれどそれは俺の耳には入らなかった。





俺は頭の整理をするためのように真に






「お前…今、何してたんだよ?」





「…綾香を抱きしめてた。」





そんな真の言葉を聞いた時、俺の何かが切れた。





それから後のことは…よく覚えてない。





俺はその後、真を殴った。






綾香の「やめて」という声。







そして俺の…






「そうか…こいつが邪魔なんだろ?こいつさえ…消せば…」






という言葉。





これ以外、俺は何も覚えてなかった。












気づいたら俺は綾香のベッドに寝かされてた。





綾香のにおいがする。





俺が起き上がると床で綾香が寝ていた。






俺にベッドをゆずってくれたのか…?





俺はベッドから下りると床で寝ている綾香の元へ寄った。






綾香の寝顔…かわいい。





こんな綾香をほかの野郎になんか渡したくない。






それがたとえ…血のつながっている弟だとしても。






綾香をねらう男は…









消す。







これだけ狂ってしまうほど、俺は綾香のことが好きなんだろうな。
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