病愛。【完】
私はいつもより早く朝食を食べた。




「行って来ます。」




「もう行くの?」




「うん。これからは早く行こうと思って。」





私が言うと真も席を立って





「じゃあ俺も綾香と一緒に行く。」





「わかったわ。行ってらっしゃい。」





お母さんは私と真を見送ってくれた。






早く家を出るのはいいが…






もしかしたらもう恭平がいるんじゃないかと思うと恐かった。






しかし幸い、恭平はまだ来ていなかった。






「早く行こうぜ。」





真が声をかける。





「うん。わかった。」





私は早足で真と学校に向かった。





私はもうすでに恭平と関わりたくないと思っていたのだ。






帰りもなんとか切り抜けよう…









こうしていつもより早く学校についた。





靴箱で真と別れて教室へ向かう私。





いつもより廊下は静かだった。





まだ早い時間だからあまり人がいないのだろう。





そして教室にも誰もいなかった。





早く成美としゃべりたかったけど…来るまで待とう。







私は席について授業の準備をするとそのまま机に突っ伏した。





私が恐怖におちいる行動をとる恭平。





私のことが好きだという颯。





いつも私の側にいてくれる真。





みんなみんな私の大切な人だった。





もう…前みたいな…




仲良しってだけの関係じゃダメなのかなぁ…?




私はそこまで考えると寝てしまった。









静かな教室。





私の就寝を邪魔する人はいなかった。





「……」
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