マンガのような恋がしたい
夏休み前の2日
「あと2日で夏休み・・・」
僕は学校に向けて自転車で坂を下った。
風が涼しく吹き抜ける。
夏休みまでの登校日を指折り数えてみた。
「あと2日で夏休みだな」
何度数えてもあと2日で夏休みだ。普通の高校三年生だと夏休みは地獄のような日々を送らないといけないが、僕達は違った。
僕達の通う学校は高等専門学校で卒業まで五年かかる。就職も五年先になるので、普通の高校生より長くのんびりできるわけだ。
学校の自転車置き場に自転車を停めて、校舎へとのびる百段階段を上る。
坂道を下る途中の涼しさは完全に消え、階段を上り切った頃には少し背中が汗ばんでいた。
さらに四階にある教室まで階段を上り、教室のドアを開けた。
「よう、祐人。朝から暑苦しいな」
教室に入ると恵介が満面の笑みで歓迎してくれた。
セミロングの髪が涼しげな印象を放っている。が、顔は少し脂ぎっていた。
「夏だからしかたねぇわ、てかお前には言われたくない」
軽い雑談をした後、授業の開始を告げるチャイムが鳴ると同時に先生が教室に入ってくる。
「はい起立ー…」
先生がいつも通りのテンションの低さで生徒たちに呼び掛けたが、起立したのはクラスの半数にも満たない。
僕は学校に向けて自転車で坂を下った。
風が涼しく吹き抜ける。
夏休みまでの登校日を指折り数えてみた。
「あと2日で夏休みだな」
何度数えてもあと2日で夏休みだ。普通の高校三年生だと夏休みは地獄のような日々を送らないといけないが、僕達は違った。
僕達の通う学校は高等専門学校で卒業まで五年かかる。就職も五年先になるので、普通の高校生より長くのんびりできるわけだ。
学校の自転車置き場に自転車を停めて、校舎へとのびる百段階段を上る。
坂道を下る途中の涼しさは完全に消え、階段を上り切った頃には少し背中が汗ばんでいた。
さらに四階にある教室まで階段を上り、教室のドアを開けた。
「よう、祐人。朝から暑苦しいな」
教室に入ると恵介が満面の笑みで歓迎してくれた。
セミロングの髪が涼しげな印象を放っている。が、顔は少し脂ぎっていた。
「夏だからしかたねぇわ、てかお前には言われたくない」
軽い雑談をした後、授業の開始を告げるチャイムが鳴ると同時に先生が教室に入ってくる。
「はい起立ー…」
先生がいつも通りのテンションの低さで生徒たちに呼び掛けたが、起立したのはクラスの半数にも満たない。