イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
 財布は染みになっていてもう使えそうにないけど、雑誌は新しい物に変わってる。

 それに、この新しいお財布は何なの?

「いや……それは瑠海が……」

「瑠海が?」

 すっかり忘れていたけど、私……瑠海が悪いわけじゃなかったのに、かなり酷いことを言った。

 どうしよう?

 きっと怒ってるよね?

 青ざめていると、瑠海が現れた。

「イーサン、邪魔。ちゃんと謝罪したなら戻っていいよ」

 邪険な扱い。一応上司だよね?

「……はい」

 イーサンが素直に従い、とぼとぼと戻って行く。

 なんか兄に叱られた出来の悪い弟みたいな感じ。
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