最低王子と恋の渦
少し曇ってて夜空の星はあまり見えない。
周囲の家々も寝静まってて本当に静かだった。
と、
「……っ?」
ズキンとお腹に痛みが走る。
それは次第にズキズキとした重い痛みに変わっていき、私は思わず立ち止まってしまった。
「…いっ…」
痛い。
立てないほど痛い。
心なしか頭まで痛くなってきた。
私は痛みに耐えかねて、その場に座り込んだ。
…こんな所で座り込んでたらさすがにやばい気がする。
でも痛い…。
私はお腹を抑えながら、キョロキョロと辺りを見渡した。
と、すぐ傍に小さな公園がある。
せめて公園のベンチで休もう…。
そう思い立った私は、なんとか痛みに耐えながらふらふらと公園に入った。