最低王子と恋の渦
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遊園地を後にし、私達は仲良く肩を並べて帰宅した。
辺りはすっかり暗くなっている。
「美乃、今日はありがとな!」
「ううん友也こそ、ありがとう」
「おう!そんでもって誕生日おめでとう!」
…ハッ。
そういえば今日は私の誕生日だった…。
「ありがと!今日ほんとに楽しかった」
「そっか、なら良かった!」
白い歯を見せて笑う友也は、最高の幼馴染だ。
私はつくづく幸せ者だなぁ。
「美乃も三鷹のこと頑張れよ!」
「え」
「美乃には幸せになってもらうからな!責任取って頑張れ!」
せ、責任て…。
でも、これも友也なりの気遣いなのかな。
そして私は微笑んでガッツポーズを作る。
「分かった。頑張るっ」
「おう!」
友也もガッツポーズで返してくれて、私達はお互いに笑い合った。
「じゃあまた学校で!」
「うん、おやすみ友也」
「おやすみ美乃!」
そうして私達は最後に手を振り、それぞれの家へと入っていった。
こんなに楽しい誕生日は初めて。
振った私が言うのもあれだけど、友也には幸せになって欲しいと心から思った。