最低王子と恋の渦











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「はい、じゃあしばらくはその席でねー」




HRにて。


私達3組は予定通り席替えをしました。



皆は窓際になれたとか席変わらなかったとか誰々が隣だとかでガヤガヤと騒いでいる。



私はというと、ただただ黙って席に座っているのです。




「…やっぱり、田中さんの隣は俺なんだね」




優雅な笑みを浮かべて私を隣の席から見つめるのは、正しくも三鷹くんだ。




そうなんです。


また三鷹くんが隣になったんです。



もはや仕組まれたとしか思えない。



ちなみに場所は窓際の一番後ろ。

最高の席…のはずだった。




「…三鷹くんはまた私が隣で飽きないの…?」




私が右隣に座る三鷹くんを見やると、三鷹くんは肘をついたままニッコリと微笑むのだった。




「飽きないよ」




そんな三鷹くんに私は「そうですか…」と肩を落とした。



どうせまたいじられるんだろうな…。


まあ私も、ほんとに嫌がってるワケじゃないけどね。





“割と田中さんが隣だと安心する”





なんとなく、私も三鷹くんが隣で安心してるのかもしれない。



なんて。






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