続♡プリンセス☆ロード




「とってもかわいかったんだ」

「へぇ、そうなんだ。じゃあ、将来そんな子供が欲しいなぁとか?」

「えっ」





見透かされたようにあてられ、私は顔を赤くする。
ミナトはこれぞドヤ顔、というように笑う。




「紗南さまの考えなんて丸わかりだよ」

「う、ウソだぁ!」

「ほんと、書いてあるよ、ほらココ!」




ミナトがからかうように私のおでこを指さす。
もう、バカにして!
私はとっさにおでこを隠す。
そんなことをしても意味ないし、からかっただけなのに、と隠してから気づきまた赤くなる。





「そう言えばさぁ、皆の家族はどこに住んでるの?リュウは、亡くなってしまったのは聞いたけど、ソウシとか…」

「さあ、あまりそんな話しないから」

「じゃあ、ミナトは?ミナトの家族はどこに住んでるの?」





私は特に考えもなく、世間話くらいに聞いた。
そう言えば今までそんなこと考えたことはなかったんだ。
別に知らなくても支障なんてないのだけど。
よくある、会話の流れという奴だ。





「俺は…。俺には、いないから」

「え?」

「…俺、訓練があるからいくね」

「えっ、ミナト?」




ミナトはそう言うと颯爽とかけていってしまった。
なんだか、聞いてはいけないことを聞いてしまったんだろうか?
様子が少しおかしかったみたい…。





< 19 / 310 >

この作品をシェア

pagetop