続♡プリンセス☆ロード



「あ、あ、あんたが、急に抱きしめてくるからでしょ!」

「…紗南?」

「気安く呼ばないで!ていうか、ここどこなのよ!あんたたち、いったい何者!?」




一気にまくしたてるようにそう言うと、皆顔をこわばらせ私を見た。
ちょっと待って、なんでそんな顔するの?




「紗南ちゃん?どうしたんだよ…」

「だから、知らないって言ってるでしょ!私、帰る!」

「紗南!」



呼び止める声を無視して部屋を飛び出す。
嫌だ、わけわかんない。
なんなの?
なんの冗談なのかわからないけど、これ以上あそこにいたくない。

私はどこをどう行けば外に出れるかわからなくてあちこちと走り回った。

そして、たどり着いた場所。




「って、ここテラスじゃん…」



外かと思ったらそこは、テラス。
そこから見渡す景色は、私の目を疑うモノだった。

ビルもコンクリートもない景色。
いったいここはどこなの?



「紗南!」



私の後を追ってきた三人が私に追いつく。
やっぱり、この人たち私を浚った犯人なんだ。
だから、こうして私を落ち着かせようと…?
わけわかんないけど。



「やあ、お姫様」



突然後ろから声がしたと思って振り返ると、そこには灰色の瞳と灰色の髪をした男の子…。
あれ、私この人知ってる?



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