晴れ時々@先生の妹【第2巻】
「4・5……」
「そんな、すぐに答えられないよー!」
顔の表情を緩めた中村先生。
「マジかよー!考えるなよ、こういう時は直ぐに速答だろ。もう、時間切れだぜっ。嘘でも良いから、俺の事“良い男”だって言えばいいのに。どうして、言わないんだ、お前は?」
「……先生。さっきから、私が困るような質問ばかりしないで!」
機嫌を損ねた様子の二戸 梨杏が立ち上がった。
「屋上へ私を呼んだのは、こんな事を聞きたかったからなんですか。私、もう教室へ戻ります!」
立ち去ろうとする二戸 梨杏の細い腕を強く握り引き止める中村先生。
「待てよ!」
「離してください……」
「お前が離せって言っても、俺は絶対に離さない!」
もう一度中村先生にベンチに座るように促され、ふてくされた顔をしながら座る二戸 梨杏。