晴れ時々@先生の妹【第2巻】
残りの16通の小さな手紙を一緒に読んだ。
中村先生がわざわざ一つずつ皮肉なコメントをつけてくれて、私を笑わしてくれた。
先生のおかげで――。
曇っていた気持ちが一気に晴れて、凄くスッキリとした。
ありがとう、先生。
温かい日差しが照りつける。
屋上、昼休み、中村先生が私の隣にいてくれて本当に良かった。
中村先生が腕時計をちらっと見て慌てる、そして残っている焼きそばパンを口に押し込みながら喋り始めた。
――いけねー!
「俺、早く職員室に戻って5時間目の授業の用意をしないと!」
「先生、いつも、忙しそうだね」
「ああ、やらなきゃいけないことがいっぱいあるからな。わりぃ、俺、先に行く―」
「うんっ。先生、焼きそばパン、ごちそうさま!」
「ああ、お腹いっぱいになったか?ハハハッ。じゃあ、またな!」
中村先生は急いで職員室に戻り、暫くしてから二戸 梨杏も自分のクラスの教室へ向かった。