キミとゆびきり〜涙の約束〜
沙奈がギュッと、

日向の腕にしがみつくように
さらに力を入れた。


自分へと意識を向けさせたくて…


「もう、寒くなってきたね」

「ん、夜になると冷えるな」


優しい笑顔で
自分を見る日向。


「……っ」


どうか…このまま、

思い出さないで…


そんな願いを込めて、
私は日向の腕に頭を擦り付けた。
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