浮気彼氏から奪うオトコ。
お姉さんは柚希を起こすと、声をかけた。
「貴方は…秀の彼女さんね?」
ゆっくりと頷く柚希は、意識が遠のきそうだった。
「…病院に連れて行きましょう。話はそれからね」
「はい…」
蒼斗クンが柚希を背負おうとしたとき、その場の空気が凍りついた。
「…俺ン家で何してんだ?」
「秀…」
明らかに危ない瞳を持つ彼は、背筋がぞくりとしてしまう。
そっと蒼斗クンの後ろに隠れると、震えていた。
「あおと…クン?」
「もしかしてアンタが、かのんを…?」
いつになく落ち着きがない蒼斗クンは、真っ青だった。
「そうだぜ…アンタがかのんの彼氏だったのか」
そしてフッと彼は笑っていた―…。