龍乃一味のカオスな学園生活
ふと。

「!!」

背後を何かが横切ったような気がして、リィは咄嗟に振り向いて銃口を向けた。

誰もいない。

だが、幾つもの任務を遂行して経験を積んだリィには分かる。

『そこにいた』痕跡。

そこに残る空気が、『奴』の存在を物語っているのだ。

いわば殺意の残滓とでもいうべきか。

相変わらず手強い。

昔から何度も対峙してきた相手だが、結局今に至るまで仕留め切る事が出来なかった。

取るに足りない相手だと、トドメまでは刺す事がなかったが、今は後悔している。

まさか長い年月を経て、またこうして相対する事になるとは。

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