龍乃一味のカオスな学園生活
「い…『苺』っ」

ノエルは突然、そんな事を呟いた。

途端にビクゥッ!と体を震わす龍乃。

見る見るうちに赤面して、上目遣いになって、ノエルの顔を見る。

え、なに?

苺ってなになに????

セレナには全く理解できない。

あの強気で男勝りな龍乃が、涙目になってしおらしくノエルの顔を見る。

「う~っ、ノエルっちの卑怯者ぉ、言ったら龍乃裁判で死刑だって言っただろぉ…」

言いつつも、何だか逆らえないといった空気を醸し出す龍乃に。

「ぼ、僕だってこんな事言いたくないよ…ほら、秘密にしといてあげるから…龍乃さん、ちゃっちゃと書類終わらせよ?僕も手伝うからさ」

「あぅ~…ノエルっちの策士め~…」

ノエルはバツの悪い顔をしつつ、宥めすかして書類に取り掛かる。

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