龍乃一味のカオスな学園生活
天神学園は、過去何度も『何かすげーハッチャケてた年』というのが存在する。

教師陣にとっては凄く生徒が扱いづらかった年、生徒達にとっては騒動や乱痴気騒ぎが多くてとても楽しかった年。

普段から喧しい天神学園で、在校生やOB達にまで語られるのだから、それはそれは騒々しい年だったに違いない。

それらの年を、この学園では『黄金期』と呼ぶ。

最大の黄金期として知られるのは、二十数年前。

丹下 龍太郎(たんげ りゅうたろう)という人間の男子生徒を中心に、死神、異世界の人間などで構成された派閥、通称『龍太郎一味』が在学していた頃だった。

この年は生徒達だけでなく、教師や関係者にも様々な人種種族が最も多く集まった時期であり、一種の多種族国家のような様相を呈していた。

難しい言い方だが、一言で言うなら『ごっちゃ煮』。

いや、普段からごっちゃ煮なのだから、この『第一期天神黄金期』は『具沢山』と形容するのが相応しいかもしれない。

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