龍乃一味のカオスな学園生活
「生徒会長なんて呼ぶなよセレナっちぃ、龍乃って呼んでくれりゃいいよぉ」

にゃははと笑う龍乃。

そんな彼女の発言を無視して。

「早く用件を言え龍乃。無駄口が多い」

刹那がぶっきらぼうに言い放つ。

「相変わらずつれないねぇ、刹那っちはぁ…」

龍乃、軽く溜息。

「刹那君は、彼女と知り合いなの?」

琥珀が横目で刹那を見る。

「ええ…お嬢様。奴…丹下 龍乃とは同学年で同じクラスなものですから…」

刹那の口調が、急に丁寧になる。

二人は琴月宗家の娘と、琴月分家頭領の息子という間柄。

琥珀はそんな事は気にしなくていいというのだが、刹那は仕来たりを重んじる性格なのか、琥珀の事は『お嬢様』と呼んでいた。

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