龍乃一味のカオスな学園生活
「お嬢様」

「……」

徹底的に無視する琥珀。

「止して下さい大人げない。気に入らないと口も利かないなどと、中等部に上がった娘のやる事ではありません」

「その大人げない娘に、お嬢様なんて言ってヘーコラ諂ってるのはどこの誰?」

「……諂う?」

これには刹那もカチンと来たらしい。

バン!と箸を置き、琥珀に鋭い視線を向ける。

武に普段向けているのと同質の視線だ。

僅かに琥珀がビクッと震える。

「訂正して頂きましょうか、お嬢様。俺は琴月宗家のご家族に仕えてはいても、諂っているつもりはない」

< 399 / 852 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop