龍乃一味のカオスな学園生活
花を連れ、鎌瀬戌校舎の出口にまでやって来た臥龍。

下駄箱を通過していると。

「!!!!!」

突然物陰から不意打ちしてきた大男が、臥龍に鉄パイプを振り下ろす!

天神学園の校門前で、臥龍を昏倒させたあの男だった。

鉄パイプをヒョイと躱す臥龍。

花を庇うように立つ。

「何なんだおめぇは。流石天神学園だな。変な化け物ばっかりいやがる」

鉄パイプを握り直す大男。

「貴様も人間にしては強いな。高1の頃の龍太郎ならば苦戦していたやも知れぬ」

あの頃は龍太郎も『ふるぼっこ』だったからなと。

臥龍は懐かしむように笑う。

「何の話してんだゴルァッ!」

再び鉄パイプをフルスイングする大男だったが。

「!?」

臥龍はその鉄パイプを片手で受け止め、奪い取り、二つ折り、更に二つ折り、更に更に二つ折りと繰り返し…。

「鉄屑を捨てるのは何曜日だったかの…後で冬樹に訊かねば」

掌に収まるサイズにまで折り曲げてしまった。

< 768 / 852 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop