龍乃一味のカオスな学園生活
危機を救われた花。

しかし、目の前のこの男は一体誰だろう?

まるで覚えがないのだが。

「た、助けてくれて有り難うございます…あ、あの…誰ですか?怖い人ですか?」

「お…そうか…そうだったな…」

キョトンとする花を前に、くつくつと笑う臥龍。

こちらは一方的に知っているが、凡そ初対面に等しい。

「何、悪いようにはせん、ついて来い…詳しい話は冬樹の所に帰ってから説明してやる。奴も龍乃も無事だから案ずるな」

「……」

何だろう。

大きくて、目付きも怖くて、知らない人なのに、何だかついて行っても大丈夫なような気がする…。

小動物のぷるぷる族故に、危機察知本能には定評がある花。

そんな彼女が、臥龍の本質を素早く感じ取っていた。

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